発电利用だけでなく、产业、医疗、科学など様々な分野で活用される原子力。次世代原子炉开発の现在地や原子力の科学、产业分野での活用など、関西地域の动きを追った。
革新軽水炉 SRZ-1200イメージ
2050年のゼロカーボン达成に加え、ウクライナ危机による燃料価格の高腾やエネルギーセキュリティの観点から、世界各国で原子力の重要性が见直されている。日本でも準国产エネルギーである原子力に対する社会の期待が高まり、活用に向けた动きが加速している。
地震、津波等自然灾害への耐性を强化
こうしたなか、将来を見据えた次世代軽水炉の開発が進んでいる。神戸市にある叁菱重工业原子力セグメントがその拠点だ。関西電力など電力4社と共同開発する120万kW級の革新軽水炉「SRZ-1200」は2030年代半ばの実用化を目指す。福島第一原子力発电所事故の教訓を踏まえ、「既設の加圧水型軽水炉(PWR)で強化したシビアアクシデント対策に加え、炉心損傷に備える対策もより高度に設計に織り込み、安全性、信頼性は革新的に進化している」と話すのは、原子力技术部次长の西谷顺一さんだ。
多层、多様な手法でサイバー胁威から防御
厂搁窜-1200は地震、津波など自然灾害への耐性やテロ、サイバー攻撃、航空机事故など外からの胁威に対するセキュリティを强化。加えて万が一の重大事故に备えて、溶融デブリを格纳容器内で确実に保持?冷却するコアキャッチャを设置。さらに、放出される放射性物质の量を低减し、影响を発电所敷地内に留めるシステムの设计にも取り组む。さらなる再エネの拡大を见込んで、电力需要の细かい変化に合わせた出力调整机能も盛り込み、电力系统の安定化に贡献する。
このほか叁菱重工业では、分散型小规模电源として30万办奥级の小型モジュール炉、离岛やへき地で使用するマイクロ炉、水素製造に适した高温ガス炉、原子燃料サイクルを担う高速炉などの开発も推进。いずれも2040年以降の実用化を目指している。
日本では2011年以降、原子力発电所の新増設計画が停止し、原子炉の製造に必要な高度な技術や部品などのサプライチェーンの維持が懸念されている。「一技術者として、原子力をエネルギー源として使っていくことは地球の将来に有益だと考えている。原子力技術を維持し、若い技術者を育てるためにも新しいプラントを早期に実現できるよう取り組んでいきたい」
写真提供:叁菱重工业

原子力の活用には専门知识を持つ人材が欠かせない。人材育成の重要な担い手が、近畿大学原子力研究所だ。日本のエネルギー安定供给に向け、原子力の実践教育が必要と考えた初代総长?世耕弘一氏が原子炉の导入を决断。1961年に日本初の大学原子炉として运転を开始した。
近畿大学の教育用原子炉
近大原子炉は热出力が1奥と小さいので、格纳容器や圧力容器、冷却装置も必要ない。核分裂生成物の生成がわずかで、汚染や被曝の恐れが少ないため、炉心への接近や燃料操作が容易にできるのが特徴だ。「数式を解けば头では理解できる。加えて実习を行うことで、数式どおりに动くかどうかリアルな体感を得て、研究の面白さを知る。工学分野は、実习で勘所を磨くことが何より大切」と、若林源一郎教授は强调する。
原子炉の运転を学ぶ海外の若手技术者?研究者
原子炉実习では、学生が原子炉の起动→临界调整→出力変更→停止までの一连の操作を行い、基础的な原子炉物理?放射线计测を体験する。全国14の大学?大学院および高専生に加え、アジア太平洋、アフリカを中心に海外からの研修生も受け入れている。取材当日、原子力研究所では国际原子力机関(滨础贰础)の协力による研修会が开かれており、アジア、アフリカの若手研究者?技术者10人が原子炉运転を体験していた。
全国の大学で原子力を学べる学部が減り、2011年の東京電力福島第一原子力発电所事故以降は学生の志望者数が減少している。「とはいえ、逆風のなかでも原子力に興味を持ち、学びたいという学生は存在し、意欲も高い。その受け皿を用意しておくことが重要だ。原子力利用は医療、宇宙、産業分野など裾野が広く、原子力発电所を持たないオーストラリア等でも科学インフラとして原子炉を持っており、理工学研究に生かしている。原子力先進国としてエキスパート育成に尽力していきたい」。原子力発电所の安全安定運転や新増設にも原子力人材は不可欠だが、現在原子炉を保有する大学は近畿大学と京都大学だけだ。近大原子炉が果たす役割はますます大きくなっている。
